33 有能なあなたが足軽で埋もれている場合、することはこれ

読者はこの格言を知っているだろうか。
「足軽は体で働き首級10人、軍師は頭で働き首級1000人」

おそらく大半の読者は初めて聞いたのではないだろうか。

今回の記事は、迷走企業で足軽レベル（末端社員）でくすぶっているサラリーマンに向けて発信する。

それでは始める。

かつて、とある工場での製造員と上司との査定面談の一幕。
その製造員のアピールはこうだった。
「自分はA工程の生産ラインの一角を担当し、ラインを止めることなく、指示された作業を正確にこなした。だから、開発部と同じ昇給額にしてくれないと納得いかない。いつも開発部ばかり高い昇給額となり不満を覚えている。俺たち製造部だって開発部以上に頑張ってるんだ」

まあ、どこの現場でもあるあるなアピールだろう。
対する上司は、まあまあと宥めすかし、
「今期は売上が思ったほど伸びなかったから今回は目をつぶってくれ」
とか適当な理由を付けて昇給を抑えようとする。

なぜ製造部は開発部よりも給与が低くなりがちか。

①いくら与えられた仕事をきちんとこなしたとしても、槍働きでは会社への貢献度としては局所的（微々たるもの）。

②指示された作業を正確にこなしたとアピールしているが、それはノルマ（最低限の役割）。

③あなたが無難に作業をこなせているのは、開発部が試行錯誤で作ったマニュアルのおかげ。

④そのマニュアルどおりにやれば、あなたでなくても同じレベルのアウトプットを出せる。

⑤だからあなたが今の与えられている仕事をいくら頑張ったところで、会社としては開発部以上の給与をあげることはできない。

上司（会社）の本音は以上である。
本音であり、それが真理である。

そして、中には給与が少ないから辞めると言い出す人もいるが、上司はあまり引き止めはしない。
なぜならあなたに辞められても、代わりはすぐに見つかり、会社としてはさほどマイナスにならないから。。。

かなり厳しい話ではあるが、これが多くの企業の現実であり正論なのである。会社はボランティアではない。

ということで、
・誰でもこなせる作業を任されている限りは、会社からは重宝されない
・重宝されないということは昇給もしにくい
という理屈はわかってもらえただろう。

ではそれを踏まえて、
足軽レベルでくすぶっているあなたが少しでも給与を高くするにはどうすればいいか。

頭を使えることをアピールすればいい。
たとえば工場の作業員であれば、作業の改善提案が身近なアピール手段だろう。
生産ラインの回転率を何割増しにするとか、開発部が作ったマニュアルをアップデートしてさらに生産性を上げるとか。

要は局所的な貢献ではなく、広範囲に影響を及ぼすように知恵を働かせるのである。

気の利いたことを行えば、おのずと道は拓けてくるので、常日頃から知恵と行動力を磨くことである。

戦国時代の三傑である豊臣秀吉が最もよい見本である。彼は軍師どころか天下まで取ってしまったが。

もし仮に
「おまえは言われたことだけをやってればよい」

とか言ってきたり、聞く耳すら持たない絶望的な上司や会社で働いているのだとしたら、迷うことなく辞めればいいのである。

改善提案をアピールできるだけのスキルがあるあなたならば、転職先はいくらでも見つかるので、怖がらずに動くこと。

ところで、冒頭で述べた格言は、大半が聞いたことがないだろうと書いたが、それもそのはずである。

なぜなら、この格言は筆者が考えたものであり、今回初めて記事に載せたのだから。

「足軽は体で働き首級10人、軍師は頭で働き首級1000人」

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