2019-07-30

17 デリカシーの壁が崩落した上司の事例

何年か前の話。
出張で某取引先（わりと大手）を訪問した際、Ａ部長と若手社員Ｂさんのやりとりが聞こえてきた。

Ａ部長
一一一一一一一一一
このあいだFacebookから自動配信のメールがきて、おまえ（Ｂさん）と友達にならないかって内容だったよ。

それで、ちらっとおまえの投稿見たけど、なんだありゃ。
「現在○○駅の居酒屋で一人飲みなう」
って、安そうなビールとつまみの写真をアップして。だからなに？

しかも「現在」と「なう」は被ってるじゃねえか。「頭痛が痛い」とかガチで言ってんじゃねえのか、おい？

他にも、飼い犬とじゃれてる写真をアップして、可愛いとかなんとかって書いてあったけど、
小学生の投稿かと目を疑ったぞ。

そんなくだらない、クオリティの低い投稿を毎日毎日、しかも１日に何回もアップしまくってるんだな。
己が「よほどの暇人＆かまってちゃん」であることを公開してることになってるんだけど、気がついてないだろ？
よく恥ずかしくないよなあ。
あ、気がついてないから、恥ずかしいもクソもないのか。（笑）

おまえの投稿をお情けで読んでくれてる人達に申し訳ないと思った方がいいぞ。貴重な時間を奪ってしまってすいませんって。

しかし、その鈍感力を仕事にもっと活かせればいいんだけどなあ。ちょっと叱られたらすぐ凹んじゃうだろう。
・・・ん？　また凹んじゃったか？
一一一一一一一一一

Ｂさん
一一一一一一一一一
（半泣き。なにかゴモゴモしゃべってるようには見えるが聞き取れない）
一一一一一一一一一

Ａ部長
一一一一一一一一一
・・・しかし、あれだな。驚いたのは、そんなくだらねえ投稿に対して思いのほか『いいね』がたくさん付いてるんだよ。失笑だよ。しかもご丁寧にコメントまで書いてくれて。

みんなああやって傷を舐めあって慰めあって満足してるのかねえ。俺に言わせれば「くだらねえ」の一言で終わるんだけど。

まあ、おまえに限らずFacebookとかブログとかツイッターとかやってる奴のほとんどはそんな使い方してる頭の弱い奴らばっかりだってことは知ってるよ。
　
だからおまえだけをディスってるわけじゃないから安心していいよ。
一一一一一一一一一

以上がおおよそのやりとりである。
やりとりというよりも一方的で、公開処刑ともいうべき何とも痛ましい光景だった。

フロアには多くの社員がいたが、みな知らんぷりで仕事をしていた。
おそらくA部長のこういった部下への当たりは今回に限ったことではないのだろう。

以前の記事でも書いたが、職場というのは、ある種、閉鎖的なところである。
昔に比べればだいぶ改善されてきたとはいえ、まだまだ権力を持った人の発言が、たとえ理不尽であっても正義として通ってしまうところが多分にある。

興味深いのは、Ａ部長のその行為に対して世間の賛否が分かれるところである。
一見すると、
・デリカシーが欠落しているひどいＡ部長
・一方的にディスられて気の毒なＢさん
という構図になるかと思いきや、
Facebookなどを利用しない派の多くはA部長と同じ考えを持っていることを筆者は知っている。

きっとフロアの中にも、Ａ部長の発言を心の中で称賛した社員もいたことだろう。

ただ、そういった人達は自らに
「デリカシーの壁」
を作れているため、発言を制御できている。
よって明るみに出ることはなく、トラブルにならずに済んでいる。

価値観の押し付け合いは宗教論争的なトラブルに繋がる。
一人一人が「デリカシーの壁」を築き、それを越えないことが肝要だろう。

【余談タイム】500円貯金って。。。
https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/13/100151
【余談タイム】ちょっと心がホンワカする話
https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/13/090845
【余談タイム】2019年7月7日のワイドナショー
 https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/08/122201

2019-07-26

16 エスカレーター利用を巡っての宗教論争をなくしてくれ

朝の通勤時間帯。
都会の駅では必ず見られる『エスカレーター2列の法則』。

「歩かない派」が片方の列に整然と並び、もう片方の列を「歩く派」に譲る構図。
おそらく自然とその隊列に行き着いたのだと思うが、日本人特有の「合理的発想力」と「空気読解力」から生まれた文化であろう。さすが日本人。

しかし、それはさておき、ここ何年か前から、
「エスカレーターは歩かないで止まって乗ってください」
という運動が広まっている。理由は簡単で「歩くと危ない」からだという。
この記事を書いている現在は、一部の駅でエスカレーターの壁などに張り紙を貼ったり、駅員が拡声機で喚いたりしている光景が見られる。
また、その運動を時折ニュース番組が取り上げて、国民に呼びかけてもいる。

筆者も個人的には、その考えに賛成である。
老若男女が利用し、特に密集した中で歩くのは非常に危険だと感じている。歩きたい奴は階段を歩けと。

ただ、ここで深刻な問題がある。
その運動、働きかけ、呼びかけをしていることを知らない国民がまだまだたくさんいることである。

試してみるとすぐわかる。いま仮にエスカレーターで歩く側の列を塞ぐ形で乗ってみよう。
さっそく後ろから我が物顔で上がってきた人に「ちぇっ！」と舌打ちされたり、「片側に寄れ馬鹿野郎。空気読めねえ奴だな」などとキレられてしまうのがオチである。
要は「歩かない派は歩く派に道を譲るのが正義」だと未だ信じて疑わない国民がたくさんはびこっている。

働きかけが中途半端のために、国民たちの価値観が二分されてしまって宗教論争的に混乱してしまっているのが現状。

当の筆者もこの宗教論争に巻き込まれてしまっエピソードを持つ。
事の次第はこうである。
－－－－－－－－－－－－
通勤中のエスカレーターで、張紙
「歩かずに２列に並んでください」
が貼ってあるにも関わらず、歩かない派はみんな片側に寄って肩身の狭い思いをしていた。
そこで私は一番槍のごとく堂々と歩く側の列を塞ぐように乗った。後続は我に続け、という意志を込めて。
・・・すると、案の定、ほどなくして後ろから我が物顔でガンガン靴音を立てておじさんが上がってきた。禿げ上がった額が時折照明に反射してキラキラ光っている。
そして、私の真後ろに達するなり、予想どおり「ちぇっ！」と私の耳へ大きな舌打ちを食らわせてきた。決して投げキッスではない。
私は「時はきた！」とばかりに、おじさんと一戦を交えるべく、般若の形相で後ろを振り返った。
すると、どうだろう。そのおじさんの後ろには続々と歩く派が押し寄せてきていた。皆一様に苛立った表情で目をギラつかせている。援軍の襲来である。敵方は既に臨戦態勢が整っている。
これは多勢に無勢だと瞬時に諦めた私は、歩かない派の列に墜ち延びようとしたが、ぎっちり詰まっているため割り込めない。
よって筆者に残された退路としては、歩く派の列しかなく、そこを駆け上っていくしかなかった。
まさに負け戦の殿（しんがり）と化した筆者は背後から追われる身となり、一心不乱に駆け上がるしかなかった。
それは傍から見れば、私が「歩く派の筆頭」という構図となった。

・・・そのときである。歩かない派の列にいた幼児らしき女の子が、筆者が追い抜きざまにこう呟いたのである。
「ママあ、エスカレーターを歩いて乗るのって駄目なんだよね？」
－－－－－－－－－－－－

・・・いわゆる、中間管理職あるあるの「上から叩かれ、下からも突かれ」ってやつである。涙

2019-07-20

14 あなたもセキュリティソフト的サラリーマン？

「セキュリティソフト的サラリーマン」
読者はこれら単語の組み合わせから何のことなのかイメージできるだろうか。

身骨を砕いて働き、会社に長年に渡り多大なる貢献をしている、実績を上げているにも関わらず、いまいち評価されることなく埋もれている。
そして、たまたま１度でも失敗するや、評価がガタ落ちして転落するサラリーマンのことである。

セキュリティソフトは我々のパソコンやスマホを日昼夜に渡り守ってくれている。
あるときにはメールに添付されたファイルが危険であることを事前に知らせてくれたり、またあるときには、あなたがうっかりエ○サイトを閲覧したときに発生した強力なウィルスを駆除してくれている。

そして、そういった献身的な働きをしてくれているにも関わらず、彼らは恩着せがましくないため、日々どれだけの数の、どれだけ驚異のウィルスを撃退しているのか、いちいち持ち主に報告してくることはない。
（まあ中には、定期的に手柄を通知するようにプログラムされているソフトもあるが）

よって、我々としては、果たしてセキュリティソフトがどれだけ役に立っているのかそうでないのかがいまいちわからずに使っていることだろう。

そんなだから、たまたま新手の強力なウィルスが発生し、駆除できずに攻撃を許してしまった場合、無知な我々はきっと
「使えねえソフトだ。何の為に高い金だしたと思ってるんだ」
と激怒することだろう。

・・・これでおおよそ分かったであろう。
これまで筆者は数多くの「セキュリティソフト的サラリーマン」を見てきた。

今の悪しき評価体制によって、優秀な社員を不幸な目にあわせていることに、会社側は早く気が付かなければならない。

2019-07-19

13 「イン ≪ アウトの法則」を知ると得

先日お笑い芸人の小○千豊さんが、あるテレビ番組でこんなことを言っていた。

「インプットが多くてアウトプットが少ないっちゅうんはアホや言うことやで」

「痩せの大食いと一緒や。さんざん食べておいてさっぱり身にならへん。ほとんど無駄に出てってまう」

これはどういう意味か。
たとえばこんな人が該当すると筆者は考えた。

①高学歴のわりに仕事ができない人。

②大学受験の勉強を１日５時間していると自慢気に話していたが、結局、３流大学にギリ受かった人

③「うちの会社では社員の人間性を高める目的で自己啓発活動を毎月実施している」というアピールをしている割に、取引先からは社員たちの態度に対するクレームが多い会社。

要するに
「インプットの多さはあまりアピールしない方がよい」
ということ。

努力や頑張り（インプット）をひけらかせばひけらかすほど、それによる結果（アウトプット）が伴わないと、己がアホであることを露呈してしまい、周りからもそう見られることが多い。

かつてプロ野球のスーパースターだった長○○雄さんの場合は、人前では努力している姿（インプット）を極力見せなかったんだとか。オフシーズンでも陽気にゴルフしてる姿ばかりさらけ出しておいて、誰も見ていない所でしっかりトレーニングしておく。
それでいざペナントレースが始まり、それなりに活躍（アウトプット）すれば、
「やはり彼は天才肌だ」
などとファンは勝手に解釈してくれる。

また、アニメ「名探偵コナン」の決め台詞に
「見た目は子供、頭脳は大人」
というのがあるが、これもまさに、である。

この場合
インプット＝見た目
アウトプット＝頭脳
ということになる。
経験の浅いはずの子供が大人並の頭脳だからすごい、となる。

反対に
「見た目は大人、頭脳は子供」
だと、悲惨である。
（筆者も含めて世の中の大勢がこっちだとは思うが（笑））

仕事をしていても
「そんなに時間をかけて成果物がこの程度か」
と叱られるのも、まさにインがアウトを上回ってしまったからである。

なので、学ぶべきこと、今日からでも即実践すべきことは、タイトルのとおり、
「如何にインを小さくして（小さく見せて）、アウトを大きくするか（大きく見せるか）」
であろう。

2019-07-17

12 同じ土俵に上がれてないのにマウントを取る愚かな輩

以前、北野たけしさんがテレビか著書でこんなことを言っていた。
「映画を作ったこともない奴が映画評論家だと偉そうに名乗り、俺の映画を酷評しやがる」
と。

要は、同じ土俵にすら上がれていない分際で、幼稚で浅はかな見解を並べて、あたかもわかった風にマウントを取る輩への怒りを表しているのだろう。

他にも筆者なりにざっと思いつくところを挙げたら、こんなに出てきた。

①最高番付が前頭だった力士が引退して解説者になり、横綱の戦い方に
「あのタイミングで上手投げするのであれば、もっと握りを深くしなければダメですね」
と技術的なダメ出し。

②草野球しか経験したことのないプロ野球ファンが、一流のプロ選手が三振したとき「脇が空いてるから」と的外れな分析して己に酔う。

③渡○正行など面白くない人が、なぜか漫才の審査員をしてはりきっている。

④最高学歴が高卒で政治経済の成績が２以下だった国民が、政治家の政策にケチを付けて得意になる。

余談だが、かつて某記者が平成維○の会の橋○徹さんに取材に行き、本人としては鋭い切り口で政策の問題点を指摘したつもりが、逆に橋○さんから勉強不足だと完全論破されて返り討ちにあい、その記者の考えがいかに幼稚で浅はかであるかがテレビカメラの前で露呈されたことがあった。

ここからは迷走企業で働くサラリーマンの場合。

⑤プロジェクトリーダを経験したことのない入社２年目の若手がちょっと自信がついてきたのか、リーダの決断にいちいち的はずれな反論して場をかき乱す。

⑥飲み会の場で満足に喋れず黙ってばかりの役に立たない人が、一方で盛り上げようと頑張って喋っている人がうっかりスベってしまったとき、みんなと一緒になって嘲笑する。

他人をどうしても上から評価したいのであれば、まずは己が同じ土俵まで上がってからにすべし。
そして「己の考えは浅はかなのではないか」と常に謙虚な気持ちになるくらいの心のゆとりを持つべし。

2019-07-16

11 部下の手柄を横領する上司を撲滅するには

特許庁とメーカーは裏で繋がっているのか。
そんなことを匂わせる出来事を、筆者はかつて身を持って体験した。

もうかれこれ10年・・・いや20年近く前の話。
筆者は、ビジネスシューズの靴裏をピンポイントにメッシュにすれば、蒸れを劇的に改善できると思い付き、特許の相談窓口のドアを叩いたことがあった。

そして、相談担当者を前にして、おおよそ具体的な実現方法、これならできるという説明まで行い、机上の空論ではないことをアピールした。
それに対して特許の相談担当者からは、
「そんなの売れるわけないだろう。そういう素人発想は進歩ではなく退歩と言うんだ」
などと、さんざんダメ出しされて追い返された。

しかし、それから５年くらい経ったあと。
ビジネスシューズを買いに、とある靴屋を訪れたところ、まさに筆者が思い描いていたとおりのビジネスシューズが某靴メーカーから発売されていたのだ。。。。

私は迷わず買って履いてみた。
やはり筆者が思い描いていたとおりの履き心地だった。とても涼しくて蒸れない。。。

グーグルで
「蒸れない超通気　ビジネスシューズ」
あたりで検索して、靴の裏面がメッシュになっている靴がそれである。

特許の相談担当者は、素人から仕入れた情報をメーカーに流して小遣い稼ぎしてるのではないかと勝手に想像してみたが、どうなのだろう。
やり口としては、これだという発案に対しては、意図的に発案者に無駄だと諭して諦めさせておいて、密かにメーカーへ情報を流すという。

ただし、歴史的にも電話の発明家であるベルのエピソードのように、同じようなものを同じ時期に思いつくというのは、発明あるあるであることを筆者は心得ている。
よって一概に決めつけるのはよくないとは思うが、なにか悔しさが残る出来事であった。

筆者のこの体験は推測の範囲内であり不確実な事例ではあるが、世のサラリーマンたちの中には、自らの頑張りで立てた功績を同僚や上司にしれっと持っていかれた経験を持つ人もいるだろう。

どうすればそういった理不尽な出来事をなくすこと、減らすことができるか。
これは対策というよりも、人間一人一人の品性、倫理観が変わるしかないと筆者は考えるが、読者はいかがだろうか。

2019-07-13

【余談タイム】500円貯金って。。。

これを知っている人はどれほどいる？

さっき別の記事で挙げた「ちょっと心がホンワカする話」と重なるところがあるのだけど、
よく500円貯金とかって、コツコツと500円玉を貯めて、気づいたら結構な金額になっていて、あたかも貯金が増えた、ヘソクリが増えた、みたいに喜んで満足している人が世間に多いようだ。

それって、別に貯金が増えたりしたわけではなくて、単に自分の財布や口座なりにあるべきお金が貯金箱に移動しただけに過ぎない、という事実に気づいている人はいるのかな。

または、500円貯金がお金を貯める上での有効な手段だと本気で思っている人というのは、
「貧乏なわりに浪費グセがあり、財布にお金があればあるだけ使ってしまう」
という、お金の管理を満足にできないダメダメであることをアピールしちゃってることになっているのだが、そこを理解している人はどれほどいるものなのか。

なので、普通はそういう「コツコツ貯金してる」なんてことは恥ずかしくて言えないものなのだが、なんだかみんながやってるから私も、、、みたいな、行列できてるところに並びたがる習性からくるものなのか。

【余談タイム】ちょっと心がホンワカする話
https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/13/090845
【余談タイム】2019年7月7日のワイドナショー
 https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/08/122201

2019-07-13

【余談タイム】ちょっと心がホンワカする話

先日、ある知人（Aさん）のエピソード。
もう何年も前のニュースで、とある老夫婦がコツコツ貯金を20年続けて5億円貯めたという特集をやっていた。
それを見たAさんは感激して、
「私も今日から毎日コツコツ貯金を始めて5億円貯める」
と意気込み、千円の豚の貯金箱を買ってきて、毎日"小銭"を入れていた。小銭を、、、。
これで老後には5億円貯まるのだと信じて、目を輝かせていた。

この世知辛い世の中で、癒やしを与えてくれた貴重なエピソードだった。

Aさんの解釈でいけば、生涯収入でさえ5億に到達しない一般サラリーマンたちが、コツコツ貯金で5億貯める仕組みがあるということになる。（笑）

しかし、ちょっと悪意を感じたのは、ニュースで取り上げた老夫婦が「コツコツ貯金」と表現したところ。
その老夫婦の経済力は伏せて「コツコツ貯金」なんて報じるから、「コツコツ貯金」というキーワードだけが独り歩きしてしまい、結果、おバ○な人たちは変な誤解、勘違いをしてしまうのだろう。

【余談タイム】500円貯金って。。。
https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/13/100151
【余談タイム】2019年7月7日のワイドナショー
 https://hikarionpeace.hatenablog.com/entry/2019/07/08/122201

2019-07-09

10 テクハラ被害者のあなたはダメハラ被疑者？

先日、別記事で少し触れたが、「テクハラ」なるハラスメントが生まれた模様。（もうだいぶ前にらしいが）
正式名称はテクニカルハラスメントとか言うらしく、例えばパソコンの扱いに慣れていない人へマウントを取ってきつく当たり、精神的な圧力を与えることなどを指すという。

たしかに、そのハラスメントによって、当事者の心が病み、パフォーマンスが充分に発揮できなくなるのは会社や本人にとってマイナスでしかないので、切実な問題として取り上げられるようになったのは自然な流れなのだろう。

ただし、ちょっと待ってほしい。
その手のいじめを大きく括ってテクハラと命名し、いわゆる弱い側を擁護する構図になっているように見える節があるが、何か考慮が抜け落ちていないだろうか。考えがちょっと偏っていないだろうか。

そもそも、テクハラなるいじめの原因はなんなのか。
今はパソコンをある程度使いこなせないと事務仕事すら満足にできない世の中になっている。
テクハラだと訴えている人たちは、まずはその環境に遅れを取っている己に対して恥じているのか。
それとも、そんな不甲斐ない己を棚に上げて、テクハラだと喚いているだけなのか。
パソコンに疎いこと、、、いや、これはもうITの括りのレベルではなく、ジャンルに関わらず仕事ができないことそのものが、周りの同僚たちへのハラスメントになっていることに気づいているか。
筆者はそれを「ダメハラ」と命名した。

己の作業の遅さや失敗に対して、周りの人たちが時には尻拭いしてくれていることもあるだろう。
その尻拭いしてくれている人たちの心の痛みや不満を理解できているのか。

そういったプラスマイナスを自己評価した上でテクハラだと訴えるくらいの客観的思考を身につけなければならないのではないか。
しかし、悲しいかな、ダメハラよりも先にテクハラが出てきたところから推測すると、やはり何か無条件で「弱い側擁護」の意識の方が主になっているように思える。

中には本当の意味でテクハラに苦しんでいる人もたくさんいると思うが、まずは
「テクニックのいじめ＝テクハラ」
となんでもかんでも安易にハラスメントとして括ってしまう意識は見直した方がよいように思うが、どうだろうか。。。

2019-07-08

【余談タイム】2019年7月7日のワイドナショー

昨日のワイドナショー。

プロ野球チームのある選手の応援歌の歌詞で
「お前が打たなきゃ誰が打つ」
という部分に対して、そのチームの監督がクレームを入れた、というのをやっていた。

筆者はてっきり
「お前以外には誰も打てない」という意味合い、いわゆる他の選手のことをディスってる言い回しのところに対するクレームなんだと思って見てたら、そうではなく
「【お前】という表現は好ましくない」
というところのクレームだったので、意表を突かれた。

うーん、クレームを入れるポイントが違うような。。。汗

2019-07-08

9 サラリーマンの飲み会を有意義なものにするには

親睦を深めるためのサラリーマンの飲み会。
参加メンバー同士あまり面識がなかったり、しゃべるのが得意でない人たちだったりすると、盛り上がらずに気まずい沈黙が続いてしまう。

このときの振る舞い方1つで、おおよそ人間性がわかるときがある。
筆者が分類してみたパターンはざっと以下の５パターン。

①知らんぷりしてしゃべらない
→その空気に耐えられるだけの鈍感力とハートの強さを備えた人、または「俺はしゃべるのが苦手だから」と自らを甘やかして初めからしゃべる気がない人がこのタイプ

②自ら率先して言葉を発し、みんながしゃべりやすい雰囲気になるように努力する
→場の空気を察する能力に長けていて気配りの人がこのタイプ。

③上記2つの中間。気まずい空気になっていることには気づいており、この空気を払拭しなければならないことはわかっているが、悲しいかな話を切り出すネタが思いつかなかったり、恥ずかしかったりで、結果的にはしゃべらない。せめてもの頑張りとして、誰かが発した言葉に相づちを打って己の不甲斐なさをごまかす程度のことはできる
→悪い奴ではないが、人生経験が乏しかったり、いわゆる根本的につまらない人がこのタイプ

④俺の出番だとばかりに、ぐいぐい話を繰り出し、あっという間に楽しい空気に変える
→頭の回転が早く、根っからの喋り好き、口から生まれてきた人がこのタイプ

⑤そもそも気まずい空気になっていることにすら気づいておらず、我が道を歩むが如く。その口は目の前の料理を咀嚼することにしか使わない
→異世界から現れた未確認生命体、または突然変異体、原始人の知能、おめでたい人がこのタイプ。

皆さんはどのタイプだろうか。
筆者がこれまで見てきた中で、多い順番に並べるとこうなる。
【多③→②→①→④→⑤少】
③は若い子に特に多い。
②は中堅からベテランがだいたいこれ。
①は意外にも中堅ベテランに多い。
④⑤は年齢不問。

筆者自身は自己評価としては②。
たまに、よりによって①③⑤ばかりが集まったカオスな親睦会に参加しなければならないときがあり、親睦もなにもなく終えることがある。

いい大人なのだから、もう少し飲み会の目的を理解して、できないなりにももう少し喋ろうという努力を見せようよ、と思ってしまう。

2019-07-08

8 中田のキラーパス、あなたは賛成？反対？

「中田のキラーパス」という言葉が、一昔前によく使われていた。
私はサッカーに特別精通しているわけではないが、元一流サッカー選手だった中田○寿氏の高度なパス技術のことを指すことは知っている。

そのパスを簡単に説明すると、彼は"人"に向けてパスを出すのではなく、"場所（スペース）"に向けて出すのだという。
よってパスをもらう側としては、ボールを受け取るのではなく"取りにいく形"になる。

中田氏は一瞬一瞬における敵味方の状況、配置を読み取ることができて、さらにその状況下においてどこにパスを出すのが最適か、得点に繋がるかを瞬時に計算、分析し、そこに向けて的確なパスを繰り出す。

ただし、その常人離れした高度な判断力と技術から繰り出されるパスを、並大抵の選手では拾うことができず、なかなかパスが繋がらないこともしばしばあったのだという。

と、ここまでが私の「中田のキラーパス」に対する簡単な理解である。サッカーに精通している人が読んだら多少の（？）ツッコミが入るかもしれないが、この理解が概ね間違っていないことを前提として、以下、話を進めることとする。

「中田のキラーパス」も「サラリーマンあるある」である。
最近「テクハラ」というハラスメント用語が生まれたのをご存知だろうか。
職場において、能力に長けた人が劣っている人にメンタルアタックすることで、劣っている人に精神的苦痛を与えることだそうだ。たぶんテクニカルハラスメントの略だろう。
（テクハラについては別題として後日詳しく記事に上げる予定）

仕事においても、上司や同僚、パートナーから中田のキラーパスのように仕事を振られたらどうだろうか。
そのとおりに仕事をこなせれば確実に多大な利益を出すことができるが、こなせない場合は返って不利益になる。

おそらくこれは肯定派と否定派に割れる。

否定派の考え（1例）
キラーパスなど迷惑この上ない。やめてほしい。一般の職場には、そんな独りよがりなパスを受け取れるほどの非凡な人財はいないので結果的にはマイナスにしか作用しない。
もっと優しいソフトパスでコツコツと仕事をこなして、細く利益をだせればいい。

肯定派の考え（1例）
会社を発展させるにはキラーパスを出してくれる人財は必要不可欠。そして少しでもそのパスを受け取れる人財を育て、スキルの底上げを行うよう努めることこそ、会社として取り組むべき理想の姿勢である。

これは経営者それぞれの考え方によるので、正解、不正解の概念はないわけだが、私個人的に魅力を感じるのは後者（肯定派）である。

以上、仕事のあり方を考える上で、「中田のキラーパス」はなかなか使える題材かもしれない。
迷走企業を脱するヒントになれば幸いである。

2019-06-09

7 迷走企業はこんなところがあります

もう何年も前の話だが、某大学でこんな実験を行ったという。
山岳部のメンバーを５人２組に分けて、リーダーの采配によってどちらが先に登頂できるか、というもの。

片方のリーダーは、メンバーへ地図を渡さず、リーダーが先頭を歩き、ひたすら頑張れ頑張れとメンバーを鼓舞し続けて登る。メンバーのペースが落ちてきたと感じれば、リーダーの判断で途中休憩をいれる。それを繰り返してゴールを目指す。

もう片方のリーダーは、メンバー全員に地図を渡し、さらに途中途中の予定休憩場所と、そこへの到達目標時刻を事前に知らせておく。休憩場所に到達するたびに、次の休憩場所と目標時刻を微調整しながらゴールを目指す。

さあ、どちらが先にゴールできたか。。。
答えは言うまでもないが後者。
要するに勝敗の決め手は、ペース配分の自己管理。
前者のチームは、単に上から鞭を打たれ続けて、いつ終わるともわからない登山をやらされた。その結果、ペース配分がわからず無駄に体力が消耗した。後半から休憩回数が異常に増えてしまい時間をロスした。
一方、後者のチームは、自分たちが現在どのあたりにいるかを把握でき、休憩場所とその目標時刻を定められていたので、各自がペース配分を組み立てて進むことができた。よって後半になっても速度に大きな乱れは発生せずに時間のロスを回避できた。

さらに、この実験結果で見逃しくてはいけないとても興味深かったことは、ゴールした直後のメンバーの様子が明らかに異なっていたこと。
前者チームは、皆一様にゴールと同時に地べたにへたり込み、ぐったりしてしまったのに反して、後者チームは多少息があがっていたものの、皆一様に生き生きとした表情でゴールし、笑顔で握手する者、抱擁してお互いの頑張りを讃えあう者など、清々しい光景だった。

サラリーマンあるあるの中でも、
・プロジェクトの成功と失敗
・部下の離脱
を左右する定番とも言える原因の1つがまさにこれであろうため、管理職の教育教材として大いに活用できそう。
どちらが迷走企業あるあるの事例かは明白なので書くまでもないだろう。

2019-03-13

6 あなたは「優しさ」の意味をはき違えていないか

だいぶ前の話だが、たまたま付けたテレビで街角インタビューをやっていた。
『好きな男性のタイプは？』という定番のくだらない質問を、道行く人達に聞き回り、それに応じた女性たちのほぼ全員が
『優しい人』
という、これもまた定番のくだらない回答ばかりだった。
この問答が延々と繰り返される、本当にくだらなくて、電波の無駄遣いではないかと思われるようなコーナーだった。

まあ、それは置いておいて、本題に入ると、私のここでの考察としては、この
『優しい人』
という表現は、果たして回答者のボキャブラリの貧困さからくるものなのか、かなりオブラートに包んだものであり、核心を突いた表現としては、要するに
『私のわがままをきいてくれる人、許してくれる人』
といった、単なる自分にとって都合の良い付属品のような存在のことを指しているのではないかと思うのだが、いかがだろうか。。。
もちろん全員がそうではないと思うが、9割はそれ系なのではないか。。。

ただ、一人だけぐっとくる回答をした女性がいた。
その女性は
『私のことを本気で叱ってくれる人』
と答えていた。
一瞬『Mっ気がある人なのか』と疑ってもみたが、彼女のかもしだす空気感、感じとれる品性からは、おそらく本物であると解釈した。

仕事も同じで、上司だけでなく、同僚や部下に至るまで、どこかの会社のようにイエスマンだけで囲って井の中の蛙に満足しているようでは発展は見込めない。

愛をもって己を叱ってくれる人、愛をもって己の間違いを正してくれる人こそ、本当の意味で一緒にいる価値のある人であると思える人間にならなければならないのではないか。

今は亡き、大物舞台監督だった蜷川監督は役者さんに対して怒鳴り散らしたり、物を投げつけたりとか本当に怖い人だったらしいが、役者さんたちは皆慕っていたのだという。
暴力を美化するつもりは毛頭ないが、要するに『優しさ』の意味を履き違えないことが肝要なのだろう。

2019-03-13

5『後勝ちの法則』の理屈がわかると良い事あるかも

スポーツなどの競技の世界では、勝者、敗者という表現を使うが、よく『人生の勝者』などと人生に勝ち負けを付けたがるタイプの人がいる。
またその逆で、人生には勝ち負けの概念はないし、他人にとやかく言われたり、ジャッジされるような筋合いはないと考える人もいる。

どちらが正しいかの議論はいったん抜きにして、これから話す内容の本筋をわかりやすくするために敢えて『勝ち』『負け』という表現を使うので、後者の考えの持ち主はそのつもりで御了承願いたい。

まず歴史上の人物の中で、有名な敗者と位置付けられている代表核の一人としては、今川義元が挙げられるだろう。
現代の世間一般人の彼に対する評価は本当に悲惨の一語に尽きる。
歴史のゲームに登場しても公家カブれの情けない容姿に描かれていたり、間抜けなキャラ役に回されることが多く、惨憺たる扱いを受けている。

よほど信長が天下布武のスターダムにのしあがるきっかけの噛ませ犬になってしまったことの印象が強いためなのだろうか。

果して彼は本当に馬鹿大名だったのか。
最近になって(？)歴史の専門家などが、
『いやいや今川義元は世間で思われているほどの馬鹿大名ではない。いや、それどころか、むしろかなり有能な武将だった』
と彼を擁護している光景を目にするが、まさにその通りだと筆者も思っている。

今川義元の武将としての輝かしい実績を書くと長くなるので割愛するが、
要するに、彼は人生の成功(勝ち)を進めていく中で、最後のピースを嵌めようとしたところで、当時は無名も同様だった若き信長が彼のすべてをかっさらってしまった。
それゆえ歴史上の敗者として、世間は浅はかな知識のもと彼を馬鹿大名扱いしているのだろう。

これもサラリーマンあるある。
溢れる知恵と努力で社会的地位を手に入れ、巨万の富を手に入れた人が、心の隙が生まれたのか、ほんの出来心で魔が差してしまった瞬間、奈落の底に突き落とされてしまうことがある。
そうすると、これまで世の中に多大なる貢献してきた実績のすべてが掻き消えてしまう。
そしてそれが年齢的にやり直しが効かないと、盛り返すことすらできずに一生を終える。
結果、『リアル義元』の称号を得てしまう。

反対にイチローがかつてWＢＣに出場した際に、全然バットから快音が聞こえずだったのが、最後のここで決めてくれ、というところで改心の一打を放ち美味しいところをすべてかっさらっていったこともあった。

長々となってしまったが、最後に結論を書くと、一番抑えるべきところは『最後』だというところ。
最後の意味をどこに当て嵌めるかは個人差があるかもしれないが、
若いときに負けることは人生の肥やしと捉えて多くを学び、ここぞというときに勝った者が真の勝者の称号を勝ち取ることができるのだろう。

ということがわかれば、今つらい思いをしている人は将来に希望を持てるようにならないかな。。。

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